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集合と命題

【集合の表し方と要素】数学の超基本!集合の考え方と要素の関係を解説。

集合の表し方と要素

Today's Topic

集合を定義するためには、必ず「この要素は集合に含まれるか」が判別できるようなルールが必要となる。

(含まれるかもしれないし、そうじゃないかもみたいなのはNG)

 

それじゃあ早速だけど、集合から考え直していこう!
うん!教科書で習ったときは、なんかモヤモヤした気がする。。。
小春
言ってることはわかるけど、何やらされてるのかわからない感じかな??
あ、そんな感じ!
小春
それじゃあ今日は、そのモヤモヤが晴れるようにがんばるね。

 

この記事を読むと、この問題が解ける!

  • ある集合\(A\)の要素は全て7以上16未満の偶数である。このとき集合\(A\)を表せ。
  • $$B =\left\{ 3k | kは20以下の素数 \right\}$$と定義される集合\(B\)の要素を全て書き表せ。

答えは一番最後に扱うよ!

 

【大事な考え方】集合とは

 

数学における「集合」は、範囲がはっきりしたものの集まりを指します。

範囲、というのは

  • 「これはこの集合に入っている」
  • 「これはこの集合に入っていない」

と、きっちりかっちり絶対に区別できるような、境界線ルールが存在することを指します。

 

ちょっと数学から離れて考えてみよう!

 

例えば、次のようなものは集合にはなりません。

  • 美味しい食べ物
  • かわいい動物

 

なぜなら、「美味しいかどうか」や「かわいいかどうか」といった感覚によるものは境界線ルールにはなっていないからです

みんな椎茸うまいって食べるけど、僕は苦手なんだよね。。。
なるほど、人によって境界線ルールが変わるから、きっちりかっちり絶対じゃなくなるのね。
小春

 

数学ではこのような感覚を廃し、誰がどう読んでも理解される内容が一致するように境界線ルールを作り上げました。

例えば、

  • 1以上7以下の奇数
  • \(2x+1 > 4\)を満たす100未満の素数

という境界線ルールは、しっかり集合を定義することができます。

 

小春
そっか、10はこの集合に含まれているかどうかをきっちりかっちり絶対に判断できるもんね!

 

集合と要素の関係・表し方

 

要素とベン図

集合とは、ある境界線ルールによって集められたものの集まりのことでした。

このとき、集められた1つ1つのものを要素といいます。

 

また、ある数\(x\)がある集合\(A\)の要素であるとき、\(x\)は集合\(A\)に属する(含まれる)と言ったりします。

集合・ベン図

集合とその要素を表したこの図を、ベン図といい、結構頻繁に使うよ。
確かにベン図を眺めてると、要素が集合に属しているとか含まれるっていう理由がわかるね。
小春

 

ただこの図を毎度回答用紙に書いていると紙がもったいないので、数学では

ポイント

\(x\)が集合\(A\)の要素であることを

$$x \in A$$

と表します。

 

またその否定の場合、

ポイント

\(y\)が集合\(A\)の要素でない(含まれていない)ことを

$$y \notin A$$

と表します。

 

集合と包括関係

 

集合の2通りの表し方

一般に、ある集合\(A\)の要素が全て把握できている場合には、

$$A = \left\{ 2, 4, 6, \cdots \right\}$$

のようにカッコの中に要素を列挙します。

 

ただ要素を全て書くのはめんどくさいので、境界線ルールがわかっている場合には、

$$A = \left\{ x | x は2の倍数 \right\}$$
$$A = \left\{ 2n | nは整数 \right\}$$

のように

$$集合名 = \left\{ 要素を表す文字 | 境界線ルール \right\}$$

(※見切れている場合はスクロール)

と書くこともできます。

 

このとき、「要素を表す文字」は「境界線ルール」を守ることで、全ての要素を表すことができるようにするよ。

 

例題

具体例を見てみましょう。

 

例題

3の倍数だけを集めて作った集合\(A\)があるとします。

このとき、

$$2, 5, 6, 12, 100$$

のなかで、集合\(A\)の要素となり得るのはどれか。

 

小春
この流れでいくと、6と12じゃない?だって3の倍数でしょ?
その通り。ただ、数学は必ず証明を必要とするんだ。
小春
証明。。。どんなふうに書けばいいの?
例えばこんな感じ!

 

解答

 

集合\(A\)は

$$A = \left\{ 3n | n は整数 \right\}$$

と表せる。

小春
そっか、\(k\)の倍数って\(k \times 整数\)のことを言うんだったね。。。

 

\(n=2\)のとき、\(3n = 6\)

\(n=4\)のとき、\(3n = 12\)

なので、

$$6, 12 \in A$$

 

またどの整数\(n\)に対しても\(3n \neq 2, 5, 100\)なので、

$$ 2, 5, 100 \notin A$$

 

よって、

$$A = \left\{ 6, 12 \right\}$$

より、6、12が集合\(A\)の要素である。

 

まとめ

 

それじゃあまとめよう!

 

まとめ

集合を定義するためには、必ず「この要素は集合に含まれるか」が判別できるようなルールが必要となる。

(含まれるかもしれないし、そうじゃないかもみたいなのはNG)

 

集合の表し方や、要素との関係自体は難しいものではありません。

しかし、この境界線ルールをもとに「含まれるか否か」の考え方が、実は現代の数学のベースになっています。

大学数学も集合の話からスタートするよ!

 

今のうちからしっかりと基本を抑えていくようにしましょう!

以上、「集合の表し方と要素について」でした。

 

チェック問題

 

例題

ある集合\(A\)の要素は全て7以上16未満の偶数である。このとき集合\(A\)を表せ。

 

$$ A = \left\{ 2n | nは 4 ≦ n ≦ 7 を満たす整数 \right\}$$

(※見切れている場合はスクロール)

16未満であることに注意しよう!

 

例題

$$B =\left\{ 3k | kは20以下の素数 \right\}$$

と定義される集合\(B\)の要素を全て書き表せ。

 

20以下の素数は

$$2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19 $$

 

よってそれぞれ3倍すればOKなので、

$$ B = \left\{ 6, 9, 15, 21, 33, 39,  51, 57\right\}$$

\今回の記事はいかがでしたか?/

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