基本
微分可能
関数\(f(x)\)が\(x=a\)において微分可能であるとは、\(x=a\)で連続かつ、$$f'(a)=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{f\left(a+h\right)-f\left(a\right)}{h}$$が存在するときをいう。
参考【微分可能とは?】連続性とイメージが大事。微分ができる条件を理解しよう!
微分係数
$$\lim_{h \to 0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}$$
参考【微分係数】って結局ナニ?導関数との違いや、接線の傾きの重要性を解説します!
導関数
$$\lim_{h\to0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h}$$
関数の微分公式
冪関数の微分公式
$$\left(x^n\right)' = nx^{n-1}$$
※\(n\)は実数
参考【べき乗の微分公式】証明と考え方→数の集合に注目し、微分公式を総動員!
三角関数の微分公式
$$\left(\sin x\right)' =\cos x$$
$$\left(\cos x\right)' = -\sin x$$
$$\left(\tan x\right)' =\frac{1}{\cos^2 x}$$
参考【三角関数(sin,cos,tan)の微分公式】とその証明→極限の形に着目する
指数関数の微分公式
$$\left(e^x\right)' =e^x$$
$$\left(a^x\right)' =a^x\log a$$
参考【指数関数の微分公式】証明は微分の定義と、ネイピア数eが最大の鍵!
対数関数の微分公式
$$\left(\log x\right)' =\frac{1}{x}$$
$$\left(\log_a x\right)' =\frac{1}{x\log a}$$
参考【対数関数の微分公式】証明と式変形のコツ→ネイピア数の定義に帰着
計算公式
微分の計算公式
$$\left(x^n\right)' = nx^{n-1}$$
$$\left\{k\,f(x)\right\}'= k\,f'(x)(kは定数)$$
$$\left\{f(x)\pm g(x)\right\}'= f'(x)\pm g'(x)$$
$$k' = 0 (定数の微分は0になる)$$
参考【微分の計算法則】和・差・定数倍・定数・xのn乗の計算方法と証明
積の微分公式
$$\left\{f(x)g(x)\right\}'= f'(x)g(x)+f(x)g'(x)$$
参考【積の微分公式】5分でOK!証明と覚え方をわかりやすく解説
商の微分公式
$$ \left\{\frac{f(x)}{g(x)}\right\}'= \frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{g^2(x)}$$
参考【商の微分公式】証明と覚え方→積の微分公式・逆関数の微分公式に帰着させよう!
合成関数の微分公式
$$\frac{dy}{dx}=\frac{dy}{du}\times\frac{du}{dx}$$
参考【合成関数の微分法】のコツと証明→「約分」感覚でOK!小学生もできます。
逆関数の微分公式
$$\frac{dy}{dx}=\frac{1}{\frac{dx}{dy}}$$
参考【逆関数の微分法】って結局いつ使うの?証明や使い方をわかりやすく紹介
差がつく!
陰関数の微分公式
陰関数$$f(x,y)=0$$を微分するためには、両辺微分して、合成関数の微分法を使えば良い。
参考【陰関数の微分法】カンタン3ステップ。効果的な使い方と具体例
媒介変数の微分公式
$$\frac{dy}{dx} = \frac{\frac{dy}{dt}}{\frac{dx}{dt}}$$
参考【媒介変数表示の微分法】証明と、主な使われ方。暗記ゼロを目指そう!
解法テクニック
接線の公式
$$y-f(a) = f’(a)(x-a)$$
参考【接線の方程式】たったの3ステップでOK!どんな接線でも求まるぞ
法線の公式
$$y - f(a) = -\frac{1}{f’(a)}(x-a) $$
参考【たったの2ステップ】法線の方程式の求め方と証明→傾き求めて平行移動!
増減表
増減表を描くためには、
- 導関数を求め、微分係数の正負が切り替わる\(x\)の値を探し、
- 右肩上がりか、右肩下がりなのかを書き加え、
- 値を埋めていけば良い。
参考【増減表】なんでy'=0を調べるの?グラフの描き方と弱点
凹凸のある増減表
よりリアルな(凹凸まで調べた)グラフを描くためには、
- \(f’(x),f’’(x)\)を求め、
- 増減表を描き、
- \(f’(x),f’’(x)\)の符号から曲がり方を判断すれば良い。
- 最後に漸近線チェックを行う。
参考【増減、凹凸を調べ、グラフを描け】意味を考えれば、凹凸グラフは迷わず解けるよ。
差がつく!
漸近線の求め方
漸近線を調べるためには、
- $$a=\lim_{x\to\infty}\left\{\frac{f(x)}{x}\right\} $$の極限の有無を調べてから、
- $$b=\lim_{x\to \infty} \left(f(x)-ax\right)$$の極限の有無を調べれば良い。
また、不連続な点での極限を調べれば良い。
参考【漸近線を調べ忘れる君へ】漸近線に必要な知識を徹底的にまとめてみました。
陰関数の接線
陰関数の接線は、
- 陰関数の微分法を用いて傾きを求め、
- 平行移動をすれば良い。
複雑な方程式を持つ図形の接線を求めるためには、陰関数の微分法に帰着させた方が良い、マジで
参考【陰関数の接線】あえて陰関数に持ち込んで、複雑な接線を求めるテクニック
差がつく!
媒介変数の接線
$$y-y(t) = \frac{\frac{dy}{dt}}{\frac{dx}{dt}}\left(x-x(t)\right)$$
参考【媒介変数表示されたグラフの接線】を、たったの3ステップで求めよう!
差がつく!
媒介変数のグラフ
媒介変数表示されたグラフを描くためには、
- \(\frac{dx}{dt},\frac{dy}{dt},\frac{dy}{dx}\)を求め、
- \(\frac{dx}{dt}=0,\frac{dy}{dt}=0\)となる\(t\)の値を求め、
- それを元に増減表を描き、グラフで大まかな点を打つ。
- 最後にその2点間のカーブの仕方を極限で調べればOK!
参考【媒介変数表示のグラフ】2階微分は絶対するな!極限を使った超カンタン解答方法
実践問題
共通接線問題
共通接線の方程式を求めるためには、
- それぞれの接点における微分係数(接線の傾き)を求め、
- 傾きが等しいことや、切片が等しいことを利用して、方程式を解けば良い。
参考【共通接線】たったの2ステップ!解答の作り方まで紹介します。
実数解の個数問題
方程式\(f(x)=0\)の実数解の個数を調べるためには、
- \(y=f(x)\)のグラフを考えて、
- \(x\)軸との交点を調べれば良い。
極値がある場合には、極大値や極小値に着目すれば良い。