指数 理系微分

【指数関数の微分公式】証明は微分の定義と、ネイピア数eが最大の鍵!

指数関数の微分公式

Today's Topic

$$\left(e^x\right)'=e^x$$

$$\left(a^x\right)'=a^x \log a $$

 

今日は指数関数の微分公式について考えていこう。
\(e^x\)って微分しても形が変わらないから覚えやすいよね。
小春
確かに覚えやすいけど、導出も自力でできるようになるとかなり力がつくよ!
そうなの!?じゃあ今日は導出過程も含めて詳しく知りたいな!
小春

 

 

この記事を読むと、この意味がわかる!

  •  指数関数の微分公式
  •  指数関数の微分公式の導出方法とそのコツ

 

指数関数の微分

 

指数関数の微分は、べき関数\(y=x^n\)とは異なり、\(y=2^x\)のように指数が変数である関数の微分を考えます。

基本的に数Ⅲでは\(e^x\)の登場回数が多いですが、もちろん\(2^x\)などの関数も出番がないわけではありません。

 

そこでまずは、\(e^x\)の微分公式を証明し、次に一般的な指数関数の微分公式を証明していきたいと思います。

一般的な指数関数の微分には、\(e^x\)の微分公式を使うんだ!

 

 

\(e^x\)の微分公式 証明

ポイント

$$\left(e^x\right)'=e^x$$

小春
この微分公式は覚えやすい

 

それでは証明していきます。

\(f(x)=e^x\)とし、

$$f'(x)=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{e^{x+h}-e^x}{h}$$

について考えてみましょう。

 

指数法則から

ポイント

$$e^{x+h}=e^x\cdot e^h$$

と分解することができますね。

 

指数法則について復習したい人はこちらを参考にしてください。

整数の指数法則
【整数の指数法則】なぜ0乗が1なのか、息をするようにわかる指数法則

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この変形を用いて、\(f'(x)\)を考えます。

\begin{align}f'(x) &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{e^{x+h}-e^x}{h}\\\ &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^x\cdot e^h\right)-e^x}{h}\\\ &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^h-1\right)e^x}{h}\\\ &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^h-1\right)}{h}e^x\\\ &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^h-1\right)}{h}\cdot \lim_{h\rightarrow 0}e^x\\\ \end{align}

 

最後の式に着目すると、\(e^x\)は変数\(h\)を含んでいないので、

$$\lim_{h \rightarrow 0}e^x=e^x$$

ですね。

 

つまり、根本的な問題

$$\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^h-1\right)}{h}$$

が求められるかどうか、というわけです。

 

根本的な問題の解決策

 

 

$$\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^h-1\right)}{h}$$

を解決するためには、ネイピア数の定義そのものに着目します。

 

ネイピア数の定義

$$e=\lim_{n\rightarrow \infty}\left(1+\frac{1}{n}\right)^n$$

ネイピア数について復習したい人はこちらを参考にしてください。

自然対数、ネイピア数とは?なぜあの定義なのか、何が自然なのか。お金の話で超簡単に理解できる!!

続きを見る

 

このネイピア数の定義で登場する\(n\)を\(\frac{1}{u}\)に書き換えてみましょう。

 

\(n\rightarrow\infty\)のとき、\(u=\frac{1}{n}\)ならば、

$$u=\frac{1}{n}\rightarrow 0$$

なので、ネイピア数の定義は

$$e=\lim_{\color{red}{u\rightarrow 0}}\left(1+u\right)^\frac{1}{u}$$

と置き換えられますね。

 

この両辺に自然対数を取ると、

\begin{align} \log e &= \lim_{u\rightarrow 0}\log \left(1+u\right)^\frac{1}{u}\\\ &= \lim_{u\rightarrow 0}\frac{1}{u} \log \left(1+u\right)\\\ \end{align}

となります。

 

 

\( \log \left(1+u\right)=h\)(つまり\(1+u=e^h\))とおくと、

$$ \lim_{u\rightarrow 0}h=\log 1=0$$

なので、

\begin{align} \log e &=\lim_{u\rightarrow 0}\frac{1}{u} \log \left(1+u\right)\\\ &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{1}{e^h-1}\cdot h \\\ \end{align}

 

\(\log e =1\) より

$$1=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{1}{e^h-1}\cdot h $$

 

逆数をとってみると、

$$\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^h-1\right)}{h}=1$$

が得られます。

これが根本的な問題だったね。
こんだけやったけど、値が1だったんだ。。。
小春

 

よって、

\begin{align}f'(x) &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{e^{x+h}-e^x}{h}\\\ &=\lim_{h\rightarrow 0}\frac{\left(e^h-1\right)}{h}e^x\\\ &=1\cdot e^x\\\ &=e^x\\\ \end{align}

となり、

$$\left(e^x\right)'=e^x$$

が得られます。

 

一般的な指数関数\(a^x\)の微分 証明

ポイント

$$\left(a^x\right)'=a^x \log a $$

 

\(e^x\)の微分公式と

  • \(a^x=e^{x\cdot \log a}\)
  • 合成関数の微分公式

を用いることで、

\begin{align} \left(a^x\right)' &= \left(e^{x\cdot\log a}\right)'\\\ &= \log a\cdot e^{x\cdot\log a}\\\ &= \log a\cdot a^x\\\ \end{align}

と変形することができるので、

$$\left(a^x\right)'=a^x \log a $$

が証明できました。

 

合成関数の微分公式について復習したい人はこちらを参考にしてください。

合成関数の微分法
【合成関数の微分法】のコツと証明→「約分」感覚でOK!小学生もできます。

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まとめ

それでは今日のまとめをします。

 

まとめ

  • 指数関数\(y=e^x\)の微分公式を求めるためには、
    微分の定義→根本的な問題の切り出し→ネイピア数を用いた解決
    の順に考えれば良い。
  • 指数関数\(y=a^x\)の微分公式を求めるためには、
    \(a^x=e^{x\cdot \log a}\)→\(y=e^x\)に帰着
    して考えれば良い。
  • $$\left(e^x\right)'=e^x$$

  • $$\left(a^x\right)'=a^x \log a $$

 

指数関数の微分公式は、とにかく\(e^x\)の微分に全てがかかっていると言っても過言ではありません。

 

またこの\(e^x\)の微分公式をみると、微分しても形が変わらないというかなり独特の特性があることがわかります。

この特性を生かして、大学では微分方程式というものの重要な解法に用いられます。

 

以上、「指数関数の微分法」についてでした。

\今回の記事はいかがでしたか?/

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