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理系微分

【積の微分公式】5分でOK!証明と覚え方をわかりやすく解説

積の微分公式

Today's Topic

\(f(x),g(x)\)が微分可能なとき、

$$\left\{f(x)g(x)\right\}'= f'(x)g(x)+f(x)g'(x)$$

 

今日は2つの関数が積で結ばれているときの微分公式を扱うよ。
\(\left(f(x)g(x)\right)'=f'(x)g'(x)\)じゃないの?
小春
それが残念ながら違うんだ。しかもこの公式は微分公式で重要度No.1と言っても過言ではないんだ!
なるほどぉ、つまり絶対に間違うなってことね・・・。
小春

 

この記事を読むと、この意味がわかる!

  • 積の微分公式の覚え方
  • 積の微分公式の証明

 

積の微分公式

 

2つの関数\(f(x),\ g(x)\)の積\(f(x)g(x)\)の微分は、次のようになります。

ポイント

\(f(x),g(x)\)が微分可能なとき、

$$\left\{f(x)g(x)\right\}'= f'(x)g(x)+f(x)g'(x)$$

 

覚え方のコツは、

微分そのまま+そのまま微分

です。

 

 

例題

\((x^2+1)\sin x\)を微分せよ。


(解答)

2つの関数\(f(x)=x^2+1,g(x)=\sin x\)の積とみなすと、

\(f'(x) = 2x, g'(x) = \cos x\)より、

$$\left((x^2+1)\sin x\right)' = 2x\sin x + (x^2+1)\cos x$$

(※見切れている場合はスクロール)

微分そのまま+そのまま微分!

 

積の微分公式の証明

 

積の微分法の証明には、独特な変形がいくつかあります。

しかし、どれも数学的によく使われるテクニックなので、一度自分の手で証明しておくとベストです!

 

証明

 

\(f(x)g(x)\)の導関数は、定義より

\begin{align} \left\{f(x)g(x)\right\}' &= \lim_{h\rightarrow 0}\frac{f\left(x+h\right)g\left(x+h\right)-f\left(x\right)g\left(x\right)}{h}\\\ \end{align}

(※見切れている場合はスクロール)

で求められる。

 

ここで、分子を次のようにあえて変形する。

\begin{align}  & \ \ \ \ \ \ f\left(x+h\right)g\left(x+h\right)-f\left(x\right)g\left(x\right)\\\ &= f\left(x+h\right)g\left(x+h\right)\color{red}{-f(x)g(x+h)+f(x)g(x+h)}-f\left(x\right)g\left(x\right)\\\ &= \left(f\left(x+h\right)-f(x)\right)g\left(x+h\right)+\left(g(x+h)-g\left(x\right)\right)f\left(x\right)\\\ \end{align}

(※見切れている場合はスクロール)

 

ポイント

式\(A-B\)について考えるとき、

$$(A-C) + (C-B)$$

のように、無理やりCを作ることで式が考えやすくなることがある。

\(-C + C = 0\)だから式の整合性はOKなんだ!

 

よって、

\begin{align}  & \ \ \ \ \ \ \frac{f\left(x+h\right)g\left(x+h\right)-f\left(x\right)g\left(x\right)}{h} \\\ &= \frac{\left(f\left(x+h\right)-f(x)\right)g\left(x+h\right)+\left(g(x+h)-g\left(x\right)\right)f\left(x\right)}{h}\\\ &= \frac{f\left(x+h\right)-f(x)}{h}g\left(x+h\right)+\frac{g(x+h)-g\left(x\right)}{h}f\left(x\right)\\\ \end{align}

(※見切れている場合はスクロール)

 

なので、

\begin{align}  & \ \ \ \ \ \ \lim_{h\to 0}\frac{f\left(x+h\right)g\left(x+h\right)-f\left(x\right)g\left(x\right)}{h} \\\ &= \lim_{h\to0}\frac{f\left(x+h\right)-f(x)}{h}g\left(x+h\right)+\lim_{h\to0}\frac{g(x+h)-g\left(x\right)}{h}f\left(x\right)\\\ \end{align}

(※見切れている場合はスクロール)

小春
あ、極限は分配法則を使えばいいね!

 

それぞれの極限を計算していきましょう。

$$\lim_{h\rightarrow 0}\frac{f\left(x+h\right)-f(x)}{h}=f'(x)\ \ (微分の定義)$$
$$\lim_{h\rightarrow 0}g\left(x+h\right)=g(x)$$
$$\lim_{h\rightarrow 0}f\left(x\right)=f(x)\ \ (f(x)はhの関数ではない)$$
$$\lim_{h\rightarrow 0}\frac{g\left(x+h\right)-g\left(x\right)}{h}=g'(x)\ \ (微分の定義)$$

(※見切れている場合はスクロール)

 

これにより、

$$\left\{f(x)g(x)\right\}'= f'(x)g(x)+f(x)g'(x)$$

が得られます。

 

まとめ

 

積の微分公式は、その証明に独特な変形を持つことから、数学基礎力アップのための練習問題として最適です。

 

特に

$$(A-C) + (C-B)$$

のように、無理やりCを作るという手法は、大学数学や入試でも登場するテクニック。

ぜひ押さえたいところです。

 

またこの公式さえ覚えておけば、教科書に掲載されているいくつかの微分公式は覚えなくてOK。

特に商の微分公式は覚えるよりも、導出した方がラクな気がします。

 

以上、「積の微分公式」についてでした。

\今回の記事はいかがでしたか?/

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