Today's Topic
\overrightarrow{p}=(1-s)\overrightarrow{a}+s\cdot\overrightarrow{b}
|\overrightarrow{p}-\overrightarrow{a}|=r






こんなあなたへ
「ベクトル方程式の意味がわからない!」
「普通の方程式との違いって何!?」
この記事を読むと、この意味がわかる!
- 2つの点A(0,4),B(2,1)を通る直線上の任意の点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}のベクトル方程式を求めよ。
- ベクトル方程式|\overrightarrow{p}-\overrightarrow{a}|=\sqrt{2}を満たす点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}が描く図形を図示せよ。ただし、\overrightarrow{a}=\begin{pmatrix}2\\ 2\\ \end{pmatrix}とする。

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位置ベクトルという考え方

位置ベクトルとは、ベクトルの始点が原点になっている\overrightarrow{OP}や、\overrightarrow{OA}のことを言います。
通常、\overrightarrow{OP}=\overrightarrow{p},\ \overrightarrow{OA}=\overrightarrow{a}のように略記します。


また、上図のような点Aを『点A(\overrightarrow{a})』、
点Pを『点P(\overrightarrow{p})』と表記することがあります。

位置ベクトルの利点としては、どんなベクトルも位置ベクトルの和や積で表すことができます。
例えば図の\overrightarrow{BC}は下の図のようにみると

と2つの位置ベクトルに分解することができました。
ベクトル方程式とは

ベクトル方程式は、任意の点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}を、別の位置ベクトルを用いて表現した方程式のこと。
例えば、
は位置ベクトル\overrightarrow{p}を、2つの位置ベクトル\overrightarrow{a},\overrightarrow{b}で表現したベクトル方程式です。
このベクトル方程式は位置ベクトル\overrightarrow{p}の終点、つまり点Pの動きを表現しています。


はい、なんのことかサッパリですね!
少し具体例を見てみましょう。
例題
点A(1,1)の位置ベクトルを\overrightarrow{a}とするとき、ベクトル方程式
\overrightarrow{p}=k\overrightarrow{a}\, (kは実数)
で表される点Pの描く図形は何か。
ここから先は、一緒にグラフを描いてみよう!
与えられたベクトル方程式によると、点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}は\overrightarrow{a}を実数倍したもので表せるらしいです。
kはどんな実数でもいいので、例として-3から3までの値をとってみましょう。
このとき位置ベクトル\overrightarrow{p}の終点Pは、次のように変化していきます。

この他にもkは実数全体どんな数でもOKな訳ですから、無限個の点Pを描いていくと、図のように直線になると思われます。

つまり、
ポイント
任意の位置ベクトル\overrightarrow{a}を用いて、位置ベクトル\overrightarrow{p}がベクトル方程式
\overrightarrow{p}=k\overrightarrow{a}\, (kは実数)
を満たすとき、点Pは原点と点Aを通る直線を描く。
ということがわかります。

ベクトル方程式の裏ワザ→成分表示
点Pの位置ベクトルの成分を、
としてみましょう。
このx成分とy成分の関係が分かれば、与えられたベクトル方程式を今まで慣れ親しんだ関数や方程式の形に直すことができます。
実際に直してみましょう。
点Aの位置ベクトルの成分は座標を見れば、
とわかります。

ベクトル方程式\overrightarrow{p}=k\overrightarrow{a}\, (kは実数)より、
これにより、
が成り立つので、代入して
が得られます。
これは先ほど、ベクトル方程式を図で考えたときに得た直線の方程式になっていますね。


基本的なベクトル方程式




直線のベクトル方程式
ベクトル方程式
は、2つの点A,Bを通る直線を描く点Pの動きを表しています。

ここで2つの点A,Bを通る直線上の点Pについて考えてみましょう。
図のように\overrightarrow{AP}が伸び縮みすることで、直線ABを表現することができそうです。
イメージはこんな感じ

ベクトル\overrightarrow{AP}は、ベクトル\overrightarrow{AB}を定数倍することで、伸び縮みを表現できそうなので、
と表してみます。

知りたいのは点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}なので、
を利用すると
となるので、整理して
となりました。
これが2点A,Bを通る直線のベクトル方程式になります。

直線のベクトル方程式の成分表示
ベクトル方程式を成分表示で考えると、慣れ親しんだ方程式の形にすることができましたね。
そこで
として、先ほどのベクトル方程式の成分表示を考えてみましょう。
を成分表示してみると、
となるので、連立方程式
が成り立ちます。
ここで、上のxの式をsについて変形すると、
となります。
yの式を整理してみると、
となるので、これに先程のsの式を代入してみると、
最後にa_yを移項して整理してあげると、
となり、直線y=\frac{b_y-a_y}{b_x-a_x}xが横にa_x、縦にa_yだけ平行移動した直線の式が得られます。


円のベクトル方程式
ベクトル方程式
は中心が点A(\overrightarrow{a})、半径rの円を表しています。
これは原点が中心の円を考えてみるとわかりやすいです。


中心点から円周までの距離は一定なので、原点から円周上の点Pまでの距離は変わりません。
つまり位置ベクトルの大きさ|\overrightarrow{p}|は常に一定ということです。
そして円の中心から円周までの一定距離のことを半径というので、
が原点中心、半径rの円を表しています。
この中心を点Aにズラしてみましょう。


中心から円周までの距離(半径)は常に一定であるということに着目すると
が成り立つことがわかります。
これを位置ベクトルに分解してあげると、
が円の方程式であることがわかります。


円のベクトル方程式の成分表示


として、円のベクトル方程式を考えてみましょう。
より、




ここで両辺を2乗してあげます。


するとベクトルの大きさの二乗は、そのベクトル同士の内積に等しい、つまり
が成り立つので、
(※見切れている場合はスクロール)
が成り立ちます。
これは中心が\left(a_x,a_y\right)、半径rの円を表していますね。
ベクトル方程式まとめ→点Pの動きを追う!


まとめ
ベクトル方程式とは点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}の動きを、他の位置ベクトルを用いて表現したもの。
ベクトル方程式を今まで学んだ方程式に直すためには、成分表示を考えれば良い。
【2点A,Bを通る直線のベクトル方程式】
\overrightarrow{p}=(1-s)\overrightarrow{a}+s\cdot\overrightarrow{b}
【中心Aで半径rの円】
|\overrightarrow{p}-\overrightarrow{a}|=r
今回はベクトル方程式の基本を扱いました。
この記事では
ベクトル方程式が何を意味していているのか→点Pの動きを他の位置ベクトルで表したい!
という位置ベクトルの意味を抑えてもらえれば十分です。






以上、「ベクトル方程式の意味と、基本的な公式」についてでした。
Q. 2つの点A(0,4),B(2,1)を通る直線上の任意の点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}のベクトル方程式を求めよ。
直線上に点Pがあると考えてみよう!
直線AB上に点Pがあるとき、ベクトル\overrightarrow{AP}はベクトル\overrightarrow{AB}の実数倍で表すことができる。
つまり、
\overrightarrow{AP}=s\overrightarrow{AB}\ (sは実数)
これを位置ベクトル\overrightarrow{p}について解くと
\overrightarrow{p}=(1-s)\overrightarrow{a}+s\cdot\overrightarrow{b}
成分表示で考えると、
y-4=-\frac{3}{2}x
となるので、これは2点A,Bを通る直線を表していることがわかる。
Q. ベクトル方程式|\overrightarrow{p}-\overrightarrow{a}|=\sqrt{2}を満たす点Pの位置ベクトル\overrightarrow{p}が描く図形を図示せよ。ただし、\overrightarrow{a}=\begin{pmatrix}2\\ 2\\ \end{pmatrix}とする。

