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〜は小数第何位に0以外の数が現れるか。
こんなあなたへ
「小数第何位に0以外の数が現れるか。って聞かれても困る泣」
「常用対数の使い方をマスターしたい。」
この記事を読むと、この意味がわかる!
- \(\left(\frac{2}{3}\right)^{21}\)は小数第何位に0以外の数が現れるか。
指数・対数を一気に理解したい方への記事は、こちらにまとめてあります。
常用対数と小数の捉え方
常用対数は、10がいくつ掛けられているかを表す数。
例えば、
より、200は10を\(2.3010\)回掛けることで得られます。
常用対数は、大きな数の桁数を求める際に活躍しますが、
と捉えることで、小数でも応用することが可能です。
小数点の位置と10との関係性
\(0.07=7\times10^{-2}\)・・・小数第2位に7
\(0.004=4\times10^{-3}\)・・・小数第3位に4
であることから、\(10^{-n}\)がかけられた数は小数第\(n\)位に0以外の数が出てくるとわかります。
これにより、与えられた値がどれほど小さな数なのかを調べることができます。
例題
\(\left(\frac{5}{6}\right)^{200}\)は小数第何位に0以外の数が出現しますか?ただし\(\log_{10}2 = 0.3010\)、\(\log_{10}3 = 0.4771\)とする。
\(\frac{5}{6}\)は1よりも小さいので、掛け算してくほど小さくなります。
これを念頭に、常用対数を考えてみましょう。
(※見切れている場合はスクロール)
ここで、\(5=\frac{10}{2}\)より
ポイント
\begin{align} \log_{10}5 &= \log_{10}\frac{10}{2}\\\ &= \log_{10}10-\log_{10}2\\\ &=1-\log_{10}2\\\ \end{align}
と変形できます。
また、
(※見切れている場合はスクロール)
と変形できます。
よって、
(※見切れている場合はスクロール)
これを計算すると-15.82。
つまり、\(\left(\frac{5}{6}\right)^{200}=10^{-15.82}\)とわかりますね。
となることから、\(\left(\frac{5}{6}\right)^{200}\)は\(\left(\frac{1}{10}\right)\)が15個かけられている数ということになります。
15.82=15+0.82と分けたのは\(\left(\frac{1}{10}\right)=10^{-1}\)よりも大きい数か判断するためです。
\(\left(\frac{1}{10}\right)\)の指数が1より小さい場合は、\(\left(\frac{1}{10}\right)\)よりも大きくなります。
小数第何位に0以外の数が来るか求めるコツ
さて、小数の場合は、ここから先ちょっとコツが必要です。
まずは実験から。
例えば、
(※見切れている場合はスクロール)
と表せますが・・・。
0.004は小数第3位に0以外の数が来ますが、この3という数は\(\left(\frac{1}{10}\right)\)の指数+1と一致しています。
つまり
の形にできれば、小数第\(n+1\)位に0以外の数が来ることがわかります。
では問題に戻りましょう。
と変形できました。
より、\(10^{-0.82}=0.1〜\)は小数第1位が1の数です。
つまり、\(\left(\frac{5}{6}\right)^{200}=(0.1以上の数)\times10^{-15}\)ということになります。
このことから、\(\left(\frac{5}{6}\right)^{200}\)は小数第\(15+1=16\)位の数ということがわかりました。
\(10^{-16}<10^{-15.82}<10^{-15}\)に着目してまとめると、
ポイント
ある小数\(y\)が\(10^{-(n+1)}<y<10^{-n}\)と表されるとき、\(y\)は小数第\(n+1\)位に0以外の数が現れる。
となります。
であること、
そして\(10^{-0.82}\)が0.1以上1未満の数なので判定材料にならず、\(10^{-15}\)さえわかれば小数15+1=16位に0以外の数が来ることを押さえましょう!
まとめ
まとめ
- 『\(x\)は小数第何位に0以外の数が来るか』問題は、常用対数を用いて\(x\)を\(10^{-n}\)の形にすれば良い。
- ある小数\(y\)が\(10^{-n}<y<10^{-(n+1)}\)と表されるとき、\(y\)は小数第\(n+1\)位に0以外の数が現れる。
常用対数を使った桁数や、『第何位に0位外の数』問題はパターンがほぼ決まっています。
常用対数を使う意味も、とにかく10がいくつ分か知りたいということだけにフォーカスされているので、とても扱いやすいです。
ぜひマスターしてください!
以上、「常用対数を用いた『第何位に0位外の数』の解き方」についてでした。
チェック問題
問題
\(\left(\frac{2}{3}\right)^{21}\)は小数第何位に0以外の数が現れるか。
より、
よって小数第4位に0位外の数が現れる。