Today's Topic
$$a^{\frac{1}{2}}=\sqrt{a}$$
$$a^{\frac{m}{n}}=\sqrt[n]{a^m}$$
【復習】整数までの指数法則
整数までの指数法則で確認したように、3つの指数法則
指数法則
$$a^x\times a^y = a^{x+y}$$
$$(a^x)^y = a^{xy}$$
$$(xy)^n =x^n y^n $$
を満たすと仮定したとき、必然的に
$$a^0=1$$
$$a^{-1}=\frac{1}{a}$$
と定義せざるを得ませんでした。
有理数のときも、同じ手法で考えてみましょう。
指数法則を整数から有理数へ
ここでは、指数をここまで拡張します。
(※見切れている場合はスクロール)
では、自然数→整数に拡張したときと同じように
ポイント
指数が有理数のときにも、指数法則が成り立つと仮定する
ことにしましょう。
指数法則
について、\(x\)と\(y\)が有理数、つまり分数のときにも成り立つと仮定します。
$$\left(a^\frac{m}{n}\right)^n=a^{\frac{mn}{n}}=a^m$$
これにより、
\(a^{\frac{m}{n}}\)を\(n\)乗すると、\(a^m\)になる。
ということが言えます。
\(\sqrt[3]{2^2}\)を3乗すると、\(2^2\)になる
ということと見比べてみると、
\(a^{\frac{m}{n}}\)は、\(a^m\)の\(n\)乗根である
ことがわかります。
つまり
となりますので、
ポイント
有理数範囲でも指数法則が成り立つと仮定すると、\(a^{\frac{m}{n}}=\sqrt[n]{a^m}\)となる。
逆に言えば、
を認めることで、指数法則を有理数でも考えることができるということ。
よって、
$$\Large{a^{\frac{m}{n}}=\sqrt[n]{a^m}}$$
と定義する
ことで指数法則が有理数のときでも成り立つことが証明できました。
まとめ
まとめ
指数法則が成り立つように、指数を定義するとき
$$a^{\frac{m}{n}}=\sqrt[n]{a^m}$$
とする(ことで都合が良くなる)。
この定義により、ルートを指数として処理できるようになりました。
これは非常に計算に大きな影響を及ぼします。
さて、次は最後。
果たして指数法則は無理数乗で成り立つのかどうかです。
いえ、正確には「無理数乗をどのように考えれば指数法則が成り立つのか」を考えていきます。
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【実数の指数法則】ホントに指数が無理数でも成り立つの?高校生にわかる範囲で優しく解説
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以上、「有理数の指数法則について」でした。