Today's Topic
$$\left(x^n\right)'=nx^{n-1}$$
$$\left\{k\,f(x)\right\}'= k\,f'(x)(kは定数)$$
$$\left\{f(x)\pm g(x)\right\}'= f'(x)\pm g'(x)$$
$$k ' = 0\ (kは定数)$$
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この記事を読むと、この意味がわかる!
- 関数\(f(x)=x^3-2x^2+1\)を微分せよ。
- 関数\(\frac{1}{3}x^3-2x^2+x\)を微分せよ。
Contents
\(x^n\)の微分
最初に\(x^n\)の導関数を紹介しておきましょう。
この公式はとっても覚えやすい形をしています。
ポイント
$$\left(x^n\right)'=nx^{n-1}$$
イメージとしては、肩の荷を前に下ろして、1軽くするという感じ。
ただし、この公式の証明は少しハードルが高いです。
文系の方であれば、コツさえ掴めば指数\(n\)が自然数であれば証明できるでしょう。
しかしどんな数のときでも、この公式が成り立つという証明には、数Ⅲの知識をかなり取り入れる必要があるのです・・・。
この証明は少し長くなるので、別記事で取り扱いますね。
-
【べき乗の微分公式】x^nの微分は実は難しい。知ってれば差がつく公式証明
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例題
\(f(x)=\frac{2}{3}x^6\)とする。\(f'(x)\)を求めよ。
(解答)\begin{align} f'(x) &=\left(\frac{2}{3}x^6\right)' \\\ &= 6\cdot \frac{2}{3} x^{(6-1)}\\\ &=4x^5\\\ \end{align}
定数倍された関数\(kf(x)\)の微分
\(k\)を定数としたとき、次のことが成り立ちます。
定数倍された関数の微分
$$\left\{kf(x)\right\}'= kf'(x)$$
これは導関数の定義から、ほとんどそのまま求められるので大して難しくありません。
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つまり関数が何倍されようとも、微分すれば直接影響しないということですね。
例題
\(f(x)=2x^2+4x\)を微分せよ。
(解答)\begin{align} f'(x) &= 2\left(x^2+2x\right)'\\\ &= 2\left(2x+2\right)\\\ &= 4x+4\\\ \end{align}
2つの関数の和\(f(x)+ g(x)\)の微分
2つの関数\(f(x),g(x)\)を考えます。このとき、以下のことが成り立ちます。
和の微分法
$$\left\{f(x)+g(x)\right\}'= f'(x)+g'(x)$$
この証明は、ただひたすら極限と向き合うのみ。
ポイントは、導関数の定義の形を無理やり作ってあげることです。
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例題
\(f(x)=2x^2,g(x)=3x\)とする。\(\left\{f(x)+g(x)\right\}'\)を求めよ。
(解答)\begin{align} \left\{f(x)+g(x)\right\}' &= f'(x)+g'(x)\\\ &= 4x+3\\\ \end{align}
2つの関数の差\(f(x)- g(x)\)の微分
2つの関数\(f(x),g(x)\)を考えます。このとき、以下のことが成り立ちます。
差の微分法
$$\left\{f(x)-g(x)\right\}'= f'(x)-g'(x)$$
こちらの証明は、和のときとほとんど変わりません。
符号を変えるだけ、ぜひ自分の手で解いてみてください。
定数の微分
定数\(k\)を変数\(x\)について微分、つまり導関数を求めるとどうなるのでしょうか。
結論から言うと、次のようになります。
定数の微分
\(f(x)=k\)のとき、
$$f'(x) = 0$$
実際に証明してみましょう。
大丈夫、これも導関数の定義に従うだけです。
\(f(x)=k\)は変数\(x\)を含んでいないため、\(x\)の値に依存せず、ずっと定数\(k\)のままです。
つまり
となるので、
となります。
例題
\(f(x)=2x^2+11\)とする。\(f'(x)\)を求めよ。
(解答)\begin{align} f'(x) &= \left(2x^2+11\right)'\\\ &= (2x^2)'+(11)'\\\ &= 4x^2 + 0\\\ &= 0 \\\ \end{align}
まとめ
お疲れ様でした。
今回ご紹介した覚えるべき微分法の公式は以下の4つ。
まとめ
$$\left(x^n\right)'=nx^{n-1}$$
$$\left\{k\,f(x)\right\}'= k\,f'(x)(kは定数)$$
$$\left\{f(x)\pm g(x)\right\}'= f'(x)\pm g'(x)$$
$$k' = 0$$
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どれも微分の計算には欠かせない公式なので、早めに覚えてしまいましょう。
以上、「微分の計算法則について」でした。
チェック問題
例題
関数\(f(x)=x^3-2x^2+1\)を微分せよ。
(解答)$$f'(x)=3x^2-4x$$
例題
関数\(\frac{1}{3}x^3-2x^2+x\)を微分せよ。
(解答)$$x^2-4x+1$$