数Ⅲ 関数

逆関数とは?グラフから考える『入れ替える』意味とその性質

Today's Topic

\(y=f(x)\):「\(y\)は\(x\)の関数」

\(y=f^{-1}(x)\):「\(x\)は\(y\)の逆関数」

 

今日は逆関数について、勉強するよ。
解答の中で「\(x\)と\(y\)を入れ替えて」って謎のキーワードが出てくるやつだね・・・
小春
実はイメージさえ掴んでしまえばそれほど難しくないけど、言い換えるとイメージがおろそかだとだいぶやばい。
じゃあ今日もしっかりマスターしていかないとだね!
小春

 

こんなあなたへ

「逆関数って結局なに?」  

「逆関数の求め方の意味がわからない」

 

この記事を読むと・・・

  •  逆関数が求められる場面や、求め方がわかる。
  •  「入れ替える」の指す本当の意味、入れ替える理由に納得できる!

 

 

逆関数講座|【準備】関数の定義

逆関数について考える前に、まずは関数について理解していない人が多いので復習から入ろう。

 

関数は中学校の頃から導入されますが、あなたは関数とは一体何か説明できますか?

「方程式と区別がつかなかったなぁ」なんていう人は、そもそも関数の意味が理解できていないことが多いです。

では関数の定義をご紹介しましょう。

 

関数の定義

『\(y\)が\(x\)の関数である』とは、\(x\)の値を1つ決めたとき、\(y\)の値がいつでもただ1つに決まる関係のこと。

 

下の図で考えてみましょう。

2つの集合の対応関係
  • \(x\)と\(y\)の関係:一対一対応
  • \(a\)と\(b,c\)の関係:一対多 対応
  • \(p,q\)と\(r\)の関係:多対一 対応
図の文字には、それぞれ上のように名前がついていて、

  • 一対一対応
  • 多対一 対応

のときを関数というよ。

矢印の先が1つであればいいんだね!
小春

つまり、\(x\)の値を一つ代入して、求められる\(y\)の値が1つになれば関数です。

 

逆に言えば、\(x\)の値を1つ代入して答えが1つでないものは関数ではありません

例えば、円の方程式\(x^2+y^2=1\)は\(x\)の値を適当に1つとったとき、\(y\)の値が2つ定まることがあるので関数ではありません。

円は関数ではない
\(x=\frac{1}{2}\)を円の方程式に代入すると\(y=\pm\frac{\sqrt{3}}{2}\)となり、解が二つあるとわかるね。

 

続いて言葉の勉強です。

\(y\)が\(x\)の関数であるとき、\(x\)を独立変数、\(y\)を従属変数と言います。

イメージしやすいように言うと、「\(y\)が\(x\)の関数」のとき英語では\(x\)をinput、\(y\)をoutputと言います。

日本語堅苦しくて僕は嫌いです。
英語の方がわかりやすいね笑
小春

 

逆関数講座|逆関数とは

ここでは具体的に考えてみましょう。

まずは一次関数\(y=3x+1\)と二次関数\(y=x^2\)について考えてみます。

一次関数
\(y=3x+1\)

二次関数
\(y=x^2\)

 

この2つは関数ですので、当然\(x\)の値を1つ決めれば、\(y\)の値も1つに決まります。

では逆に、\(y\)の値を1つ決めた場合はどうでしょうか?

 

小春
一次関数は\(y=4\)のとき、\(x=1\)と\(x\)の値も1つに決まるね。
じゃあ二次関数はどうかな?
小春
あ!\(y=4\)のとき、\(x=\pm2\)だから\(x\)の値が2つ決まる!
つまり二次関数は、「\(y\)は\(x\)の関数」ではあるけど、「\(x\)は\(y\)の関数」ではないということだね!

 

このように同じ関数でも、\(x\)と\(y\)の関数関係を入れ替えてみたときにも関数になるかどうかが異なる場合があります。

一次関数のように「\(y\)は\(x\)の関数」かつ「\(x\)は\(y\)の関数」のような\(x\)と\(y\)の関係を一対一対応といいます。

一対一対応であれば、\(y\)を\(x\)から求めることも、\(x\)を\(y\)から求めることもできます。

図のように、\(y\)を\(x\)から求める関数\(f\)に対して、\(x\)を\(y\)から求める関数\(g\)のことを\(f\)の逆関数といいます。

つまりある関数に対して、矢印の向きが逆になっている関数のことを逆関数というってことね。
\(x\)と\(y\)の一対一対応のとき、\(p,q\)と\(r\)の多対一 対応のときを関数というんだったね。
小春

 

2つの集合の対応関係
逆関数は\(x\)と\(y\)の一対一対応のときしか考えられないということだね!

 

逆関数は一対一対応の場合のみ存在し、従来の関数が「\(x\)1つ決めて\(y\)1つ決まるか」だったのに対して、逆関数は「\(y\)1つ決めて\(x\)1つ決まるか」を考えているということがポイントです。

また、次のような表記も覚えておきましょう。

ポイント

  • \(y=f(x)\):「\(y\)は\(x\)の関数」
  • \(y=f^{-1}(x)\):「\(x\)は\(y\)の逆関数」

 

逆関数講座|逆関数の有無の判別

ではグラフを見て逆関数があるかどうかを判別することで、逆関数に対する理解を深めましょう。
\(x\)座標の値を1つ決めて\(y\)座標の値がいくつ決まるか、逆に\(y\)座標の値を1つ決めて\(x\)座標の値がいくつ決まるかを考えていけばいいね!
小春

 

例題

\(y=2x^3+x^2-3x\)は逆関数が存在するか。

小春
これは\(x\)の値1つ決めると、\(y\)の値は1つに決まっているから、関数だね。だけど・・・。
だけど・・・?
小春
例えば\(y=0\)のとき、\(x=1,0,-\frac{2}{3}\)のように、3つと対応するから逆関数は考えられないんじゃないかな?
その通り!

 

例題

\(y=\log_{10} x\)\((x>0)\)は逆関数が存在するか。

小春
う〜ん、グラフからそんな気がするけどなぁ・・・
その通り、グラフを見ればあっという間にわかるってことよ。

 

例題

\(y=\sin x\)の逆関数は存在するか。

小春
これは\(x\)の関数ではあるけれど、\(y\)の関数ではない気がする。
その通りだね。\(y=0\)となる\(x\)の値が0をはじめ、無限個決まるものね。じゃあ次の問題はどうだろうか。

 

例題

\(y=\sin x (0<x<\frac{\pi}{2})\)の逆関数は存在するか。

小春
こ、これは図的には一対一対応のように見えるけど・・・。
そう、このように範囲を限定することで逆関数を考えられるようになる場合があるんだね。

 

逆関数講座|逆関数の求め方

では実際に逆関数の方程式を求めてみましょう。

 

例題

\(y=\log_{10}x\)の逆関数を求めよ。

 

これは\(x\)から\(y\)を求める関数な訳だけど、式の形を見ると\(y=\)〜\(x\)の形になっているよね?
・・・なるほど、つまり逆関数は\(y\)から\(x\)を求める関数だから\(x=\)〜\(y\)の形にすればいいわけだね!
小春

 

(解答)
\(y=\log_{10} x\iff 10^y=x\)
よって\(x=10^y\)。

 

小春
これで終わり?
実はこの後に多くの人が???となる処理をするよ。

 

(解答続き)
ここで\(x\)と\(y\)を入れ替えて、\(y=10^x\)。
小春
でた、「入れ替えて」!なんで入れ替えているのかな?

 

逆関数講座|『xとyを入れ替えて』の意味は『x-y座標に合わせて』

逆関数を求める際、最後に行う『入れ替える』作業はグラフを考えれば難しくないよ

 

ではこの『入れ替える』意味について考えていきましょう。

\(y=\log_{10}x\)、\(x=10^y\)のグラフは両方とも同じグラフのことを指しています。

小春
そりゃ式変形しただけだからね。

 

ところが、見る順番が異なります

\(y=\log_{10}x\)

\(x=10^y\)

「\(y\)が\(x\)の関数である」とき、\(x\)のことを独立変数、\(y\)のことを従属変数と言いました。

そしてこのとき利用する座標が、いつもよく利用する\(x-y\)座標と呼ばれるものです。

横軸-縦軸の関係を表しているんだね。

 

であるならば「\(x\)が\(y\)の関数である」とき、\(y\)のことを独立変数\(x\)のことを従属変数と言うはずです。

つまりこのとき利用する座標は、\(y-x\)座標のはず。

要するに\(x=10^y\)は、横軸が\(y\)、縦軸が\(x\)の座標上にグラフを書いていることを意識しているのです。

 

ただ、普段使っている\(x-y\)座標を使っている私たちにとって、\(y-x\)座標のままというのは少し不便です。

なぜなら横軸が\(x\)、縦軸が\(y\)という共通認識があるから。

であるならば、\(y-x\)座標の縦軸と横軸の文字を入れ替えてあげれば済みますね。

小春
なるほど、だから解答の最後に\(x\)と\(y\)を入れ替えたのね。

 

逆関数講座|逆関数の性質

最後に逆関数の性質を確認しておこう。

 

逆関数の性質① 関数とその逆関数の合成関数は独立変数に戻る。

関数\(f\)に対して、逆関数\(f^{-1}\)はこのようなイメージでした。

このイメージを元に合成関数を考えてみると、合成関数\(f^{-1}\left(f(x)\right)\)は\(x→y→x\)の流れを表していることになります。

\(x→y\)までを\(f(x)\)が表していて、外側の\(f^{-1}\left(\right)\)が\(y→x\)の流れを表しています。

合成関数について復習したい人はこちらを参考にしてください。

 

つまり独立変数\(x\)が関数\(f\)によって従属変数\(y\)に行き着くも、そこから逆関数\(f^{-1}\left(\right)\)によって独立変数\(x\)に戻されているということです。

実際に問題で確かめてみましょう。

 

例題

関数\(f(x)=\log_{10}x\)のとき、逆関数\(f^{-1}(x)=10^x\)となる。このとき、合成関数\(f^{-1}\left(f(x)\right)\)を求めよ。


(解答)

\begin{align} f^{-1}\left(f(x)\right) &= 10^{\log_{10}x}\\\ &= x\\\ \end{align}

 

 

対数の底と〜乗されている数が共に10となっているから、\(x\)だけ残るね。
これは対数のところでやった法則だね!
小春

対数の法則について復習したい人はこちらを参考にしてください。

 

逆関数の性質② グラフが\(y=x\)を軸として線対称になっている。

先ほどの関数\(f(x)=\log_{10}x\)とその逆関数\(f^{-1}(x)=10^x\)のグラフを同じ座標上に書いてみるとこのようになります。

\(y=x\)を折り目にして折ると、2つの関数がぴったり重なることがわかるね。

 

このようになる理由は、非常に単純です。

逆関数では\(y-x\)座標を\(x-y\)座標に書き換える際、\(x\)軸と\(y\)軸をクルッと回転させるような動作がありました。

これは、グラフ上では\(y=x\)と線対称の位置に動かしていることを表しているのです。

 

逆関数講座|まとめ

お疲れ様でした。まとめです。

 

まとめ

  1. \(x\)と\(y\)が一対一、多対一のとき関数関係が成り立つ。
  2. \(x\)と\(y\)が一対一のとき、逆関数は存在する。
  3. 逆関数を求めるためには、関数\(y=f(x)\)を\(x=(yの式)\)の形にし、最後に\(x\)と\(y\)を入れ替えれば良い。

 

今回は特に本質の意味理解が重要でした。

逆関数が存在するための条件、そして逆関数を求める最後になぜ\(x\)と\(y\)を入れ替えるのか、しっかりと理解しておきましょう。

 

以上、「逆関数について」でした。

\今回の記事はいかがでしたか?/

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