今回の例題
2つの曲線y=x^3+3,\ y=x^3-1に対して、どちらにも接する直線の方程式を求めよ。
【難易度:】
それぞれの接点における接線の傾きや切片が、(接線は共通なので)どれも一致することに着目する。


解答
f(x)=x^3+3,\ g(x)=x^3-1とし、y=f(x)の点\left(a,f(a)\right)における接線をl、y=g(x)の点\left(b,g(b)\right)における接線をmとする。
f’(x)=3x^2, \ g’(x)=3x^2より、接線l,mの方程式は
これを展開すると、
2つの直線l,mは同じものを表しているため、
①よりa=\pm b
a=bのとき②を満たさないので不適。よってa=-b。
a=-bのとき②より、
4a^3 = 4
a = 1
以上より、求める接線の方程式は
解答のポイント
似たような問題は、どのように解けばいいのでしょうか。
ここからは、問題を解く上での観点を紹介します。
解答の流れ
2つのグラフの共通接線は、それぞれの接点における接線が同じ直線を表すということを利用すれば、方程式を求めることができます。
そのため、解答の流れは
- それぞれの接点を設定し、それぞれの接線l,mの方程式を文字を使って表す
- l,mは、同じ直線(共通接線)であることを利用して、傾き・切片を比較
となっています。
前半の条件の設定方法
問題と直接関係あるわけではないですが、問題の前半では
と、自身の解答における設定を書いています。
この条件は、次のような観点で設置しています。
- 与えられた2つの方程式がどちらもy=の形で書かれているため、微分係数が表現しにくい。
- 接点が問題では与えられていない。共通接線は方程式は同じだが、接点が同じとは限らないので、異なる2点を接点として設定。
- 2つの接線が同じものですよ、と言うときに接線にお名前がないと言い回しがくどくなりそう。
このような条件を解答の前半でしっかり書くためには、「どのような流れで解答すれば良いか」という計画性が必要になります。
そのため、最初の段階では綺麗に条件を設定できなくても構いません。
まとめ
まとめ
共通接線の方程式を求めるためには、
- それぞれの接点における微分係数(接線の傾き)を求め、
- 傾きが等しいことや、切片が等しいことを利用して、方程式を解けば良い。


方程式を解くのに条件が足りない場合は、問題やその前の問題から条件を拾い忘れている可能性があるので、注意してください。
以上、「共通接線について」でした。
練習
問題
2つの曲線y=x^3+ax, \ y=x^2+bx+cについて、どちらも点(1,1)を通り、かつこの点で共通接線を持つとき、a,b,cの値を求めよ。
f(x)=x^3+ax,\ g(x)=x^2+bx+cとし、y=f(x)の点(1,1)における接線をl、y=g(x)の点(1,1)における接線をmとする。
f’(x)=3x^2+a, \ g’(x) = 2x+bより、それぞれの点(1,1)における接線の方程式は、
(※見切れている場合はスクロール)
2つの接線l,mが同じ直線を表すので、
を満たせば良い。


ここで、y=f(x),\ y=g(x)のどちらも点(1,1)を通ることから、1=f(1),\ 1=g(1)を満たす。
よって、
①、②より