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【完全版】高校数学の勉強法とオススメの参考書をレベル別にまとめてみました。

指数

【指数関数のグラフと性質】これだけはサッと思い出したい、超重要な6つの性質

指数関数のグラフと性質

Today's Topic

指数関数のグラフを思い浮かべるときには、

  • \(x\)の値の変化によって、\(y\)の値が急増、緩減すること
  • 0以下にならないこと
  • 必ず1を通ること
  • 底が逆数になると\(y\)軸対象になること
  • 底が大きくなると\(y\)軸寄りに、小さくなると直線\(y=1\)に近づくこと
  • 対数関数と\(y=x\)において線対称であること

の6つの性質を思い浮かべれば良い。

 

今日は指数関数のグラフを眺めていくよ!
指数関数って、なんかグニ〜ンって曲がるやつだよね?
小春
そう笑 どうしてあの形になるのかは置いといて、その形からどのような性質があるかを押さえていくよ!

 

この記事を読むと、この問題が秒で解ける!

  • \(x=3.453\)のとき、次の中で最も小さくなる数はどれか
    $$\left(\frac{14}{13}\right)^x -1, \ \left(\frac{21}{17}\right)^x -1, \ \left(\frac{24}{15}\right)^x -1, \ $$

    (※見切れている場合はスクロール)

  • \(t=2^x\)とする。このとき、\((t+1)(t-4)=0\)を満たす\(x\)の値を求めよ。

解答は一番最後に見ていくよっ!

 

指数関数のグラフ

 

\(y = 2^x\)や\(y=\left(\frac{1}{3}\right)^x\)のように表される関数を指数関数といいます。

明確な定義は次のとおりです。

 

指数関数の定義

\(a>0, a\neq1\)として、

$$y=a^x$$

で表される関数を、指数関数という。

このとき、\(a\)を底という。

 

注意して欲しいのは、この定義では\(a\)の値が負のときや、0、1になるときは考えないことが前提になっています。

参考【指数関数の定義】なぜ底が負のときは定義しないのか→ダルいから

 

この定義を念頭に置いた上で、例えば指数関数\(y=2^x\)のグラフは次のようになります。

指数関数の極限の特徴

 

\(y=2^x\)のような

$$y = a^x \ ( a > 0)$$

を満たす指数関数を、『指数関数のベース』として捉えておきましょう。

そうすることで、グッと理解がしやすくなります。

 

小春
どんな指数関数も、この指数関数をもとにしているってことね!

 

指数関数のグラフの特徴

 

それでは指数関数の特徴を1つずつ見ていくことにしましょう。

ここでは具体例として、\(y=2^x\)を見ていきましょう。

 

\(x\)の値の変化によって、\(y\)の値が急増、緩減すること

 

指数関数\(y=2^x\)をはじめとする、指数関数のベースはみな、\(x\)の値が大きくなるほど\(y\)の値が大きくなり、\(x\)の値が小さくなるほど\(y\)の値も0に近づいています

指数関数は急増緩減

 

グラフの形で特徴的なのは、\(y\)の値の増え方はグニ〜ンと急激に増加しているのに対して、\(y\)の値の減り方はかなり緩やかです。

 

例えば\(y=2^x\)において、\(x=3\)のときは\(y=2^3=8\)なのに対して、\(x=4\)のときは\(y=2^4=16\)と、\(x\)の値は1しか違わないのに値は2倍になっていきます。

 

対して、\(x=-2\)のときは\(y=2^{-2}=\frac{1}{4}\)、\(x=-3\)のときは\(y=2^{-3}=\frac{1}{8}\)と、その差は0.125しか違いません。

 

小春
計算すれば当たり前じゃ・・・
そうだね。ちなみにこの急増の仕方が特徴的すぎて、「指数関数的に増大」ってワードも生まれてる。意味は急成長ってことね!

 

0以下にならない

 

グラフを見てみると、\(x\)の値が減るに従って、\(y\)の値がどんどん0に近づいていることがわかります。

 

コンピュータで書いたグラフでは、あたかも\(y=0\)、つまり\(x\)軸に触れているように見えますが、指数関数のベースは絶対に\(x\)軸とは接触しません。

指数関数は絶対0 にならない

 

これは指数について考えてみれば当然ですが、\(y=2^x\)の\(x\)にどんな値を代入しても、\(y\)の値を0にすることはできませんよね?

 

ちなみに指数関数は、\(x\)の値が大きなるほど、\(y\)の値は無限大に増加します。

 

必ず1を通ること

 

指数法則では、0乗のときに結果をもれなく1にすることを定義としました。

$$a^0 = 1$$

参考【整数の指数法則】なぜ0乗が1なのか、息をするようにわかる指数法則

 

指数関数の\(x\)の値は実数なので、当然0を取ることにもなります。

よって、\(x=0\)のときにベースの指数関数は必ず\(y=0\)となることが決まります。

ベースの指数関数は必ずy=1を通る

 

底が逆数になると\(y\)軸対象になること

 

指数関数のベース、例えば\(y=2^x\)における数2のことを『底』といいますが、この底が逆数になった指数関数\(y = \left(\frac{1}{2}\right)^x\)のグラフを見てみましょう。

底が逆数になると、グラフはy軸対象になる

小春
反転した!?

 

このように底が逆数になると、グラフは\(y=1\)を通りながらも、\(y\)軸に対して線対称となります。

 

底が大きくなるほど\(y\)軸寄りに、小さくなるほど直線\(y=1\)に近づく

 

では、この指数関数のベース\(y=a^x\)は底\(a\)によって、どのような振る舞いをするのかみてみましょう。

まずは底が1よりも大きい場合を見てみましょう。

底が小さくなると、y=1に近づく

 

ちょっとカラフルにしすぎたかもしれませんが、底が1よりも大きいときは底が小さくなるほど\(y=1\)に近づいていることがわかります。

 

では底が1よりも小さいときはどうなるか、実はもう予想できているのではないでしょうか?

底が大きくなると、y=1に近づく

 

底が逆数になると、グラフは\(y\)軸対称になるのでした。

つまり、底が1よりも小さいときは底が大きくなるほど\(y=1\)に近づいていることが、(あまりグラフを見なくても)わかるはずです。

 

対数関数と\(y=x\)において線対称であること

 

対数関数\(y=\log_2 x\)のグラフを見てみましょう。

対数関数とy=xに対して対称

小春
\(y=x\)をつまんで、くるって回したみたい・・・

 

このように指数関数のベース\(y=a^x\)に対して、対数関数\(y=\log_a x\)は\(y=x\)に対して対称的なグラフになります。

 

結果だけ抑えておけばいいですが、理由も説明しておきましょう。

対数\(y=\log_a x\)は、日本語に翻訳すると「\(x\)は\(a\)の\(y\)乗」です。

具体的に\(\log_2 8 = 3\)を思い出すといいよ。8は2の3乗だよね?

参考log(ログ)って何?常用対数、自然対数とは?対数を徹底解説!!

 

つまり、対数関数\(y=\log_a x\)は指数関数\(x = a^y\)と同じ意味になります。

2つの指数関数\(y=a^x\)と\(x=a^y\)は\(x\)と\(y\)を入れ替えただけの関係になりますね。

 

この関係を逆関数といい、逆関数には\(y=x\)に対して線対称になるという性質があります

参考逆関数とは?グラフから考える『入れ替える』意味とその性質

 

つまり指数関数と対数関数には、逆関数という関係があり、それがこの\(y=x\)に対して対称となる理由になっているんですね。

 

グラフの特徴だけで問題の罠やゴールが見える

 

今回はグラフの形を眺めてみて、さっとわかる特徴を言語化していきました。

 

小春
「え、これみたまんまじゃん。なにに役立つの?」

 

というのは率直な感想でしょう。

ではグラフの特徴をしっかり理解しておくと、どれだけ便利か、練習問題を見てみましょう。

 

 

例題

次の4つの数の大小を比較せよ。

$$\frac{1}{\sqrt[3]4}, \ \sqrt{\frac{1}{64}}, \ 1,\ \frac{1}{2^{0.4}}$$

小春
ひぃえぇ〜、3乗根もあるし小数もあるし不気味だよぅ〜泣

 

一見不気味ですが、これらの指数は全て底を2、もしくは4で揃えることができます。

例えば4で揃えてみると

$$4^{-\frac{1}{3}},\ 4^{-\frac{3}{2}},\ 4^0, \ 4^{-\frac{1}{5}}$$

のようになります。

 

底が1より大きいとき、指数関数は\(x\)の値が大きいほど、その値が急増するのでした。

そのため結局、指数の大小関係だけをみればよく、

$$-\frac{3}{2},\ -\frac{1}{3},\ -\frac{1}{5},\ 0$$

であることから、

$$4^{-\frac{3}{2}},\ 4^{-\frac{1}{3}},\  \ 4^{-\frac{1}{5}}, \ 4^0$$

の順になるため、

$$\sqrt{\frac{1}{64}},\ \frac{1}{\sqrt[3]4}, \ \frac{1}{2^{0.4}},\ 1$$

とわかります。

 

この解答で特殊なのは、底を4で揃えるという発想です。

 

計算機で計算するわけでもなく、なぜ底を4で揃えるという発想が出てきたのか、それは指数関数のグラフの振る舞いを解法に応用したためです。

 

計算機を用意しなくても、指数関数のグラフの性質を考えると、底さえ揃えることができれば指数の大小比較に持ち込める、という流れなんですね。

 

まとめ

それじゃまとめるよ!

 

まとめ

指数関数のグラフを思い浮かべるときには、

  • \(x\)の値の変化によって、\(y\)の値が急増、緩減すること
  • 0以下にならないこと
  • 必ず1を通ること
  • 底が逆数になると\(y\)軸対象になること
  • 底が大きくなると\(y\)軸寄りに、小さくなると直線\(y=1\)に近づくこと
  • 対数関数と\(y=x\)において線対称であること

の6つの性質を思い浮かべれば良い。

 

指数関数の性質は、結構な問題で解法の1手として登場します。

先ほどの例題は、もちろん一例に過ぎず、まだまだいろんな性質を利用した解法があります。

いつか、「当たり前やろ」といって解けるようになるといいですね。

 

もちろん、6つの性質を丸暗記する必要はなく、グラフを紙の隅っこに書いて考えてみてもOKです。

振る舞いから解法の流れを捉えられるようにしていきましょう!

 

以上、「指数関数のグラフとその振る舞いについて」でした。

 

チェック問題

 

例題

\(x=3.453\)のとき、次の中で最も小さくなる数はどれか

$$\left(\frac{14}{13}\right)^x -1, \ \left(\frac{21}{17}\right)^x -1, \ \left(\frac{24}{15}\right)^x -1, \ $$

(※見切れている場合はスクロール)

 

先ほど扱った例題では底を4に揃えることで、実質的に指数の比較に持ち込みました。

しかし今回は底を揃えることは厳しそうです。

 

そこで底をじっくり観察してみると、どれも1よりも大きいことに気づきます。

底が1よりも大きい場合、指数関数は底が大きいほど\(y\)軸に、小さいほど\(y=1\)に近づくのでしたね!

 

よって、底を比較してみると

$$\frac{14}{13} < \frac{21}{17} < \frac{24}{15}$$

となります。

 

よって、この中で最も小さい\(\frac{14}{13}\)が最も1に近いとわかります。

それはすなわち、\(\left(\frac{14}{13}\right)^x -1\)が最も小さいことを意味していますね。

 

小春
あれっ、\(x=3.453\)って数は使わないの!?
うん、だって解けたし。
小春
えぇ、じゃあただのひっかけぇ・・・?
そうだね。僕が先生ならひっかけでこれ出すね。戦意喪失させて・・・
小春
性格悪いよ

 

例題

\(t=2^x\)とする。このとき、\((t+1)(t-4)=0\)を満たす\(x\)の値を求めよ。

 

これは後に出てくる指数方程式をちょっと優しくしたもの。

普通に考えると\(t= -1, 4\)なので、\(2^x = -1, 4\)の解を探してしまいたくなります。

 

しかし指数関数のグラフを思い浮かべてみると、グラフは必ず\(y>0\)となるのでしたね。

よって\(2^x = -1\)の解は存在しないと一発で見抜けます

 

なので、この問題を見た瞬間に\(t=4\)となる解、すなわち\(x=2\)が答えだと瞬殺できるわけですね。

 

指数方程式ではよく使う考え方なので、しっかり抑えておきましょう!

\今回の記事はいかがでしたか?/

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